境界立会がうまくいかない場合はどうなる?
皆様こんにちは!福岡県宗像市の土地家屋調査士 里です。
本日は境界確認測量の境界立会がうまくいかない場合についてお話しいたします!
土地の「分筆登記」や「地積更正登記」、売買の際に実施することの多い「境界確認測量」(境界確定測量と言われることもあります)などを行う場合は、私たち土地家屋調査士が土地境界の位置を調査・鑑定し境界標を設置することが求められます。
この境界標の設置には、測量地に接する隣接地の所有者(管理者)と現地で立会いを実施して立会確認書を取り交わす必要があります。
立会確認書は測量地の所有者と隣接地の所有者(管理者)がそれぞれ境界(筆界)の位置に異議が無いことを確認した上で、署名し押印を行う大変重要な書類です。
しかしながら隣接地の所有者(管理者)に立会いをお願いしても応じていただけないケースや、位置に納得いただけず立会確認書を取り交わしできないケース、空き家で所有者の居場所が不明なケースも多くあります。
立会い不調や所有者不明によって立会確認書が取り交わしできない場合は境界(筆界)の位置が不明であり、新しい境界杭を設置することもできないため分筆登記や地積更正登記は実施できないことになります。
また、境界確認測量も不調により中止となるため、土地の売買がストップしてしまうケースも多くあるのが現状です。
このような問題が発生した場合で所有者とコンタクトが取れる時は、まず丁寧な説明でご理解を得る必要があります。
しかしながらどうしても立会確認ができない場合は大変困ってしまいます。しかしながら前述の登記が全く実施できないかといえばそうではありません。
その場合は「筆界特定」という制度を利用し法務局に申請することが多いです。この筆界特定制度は法務局が土地の筆界の位置を特定するという制度です。
筆界特定では法務局の職員に対して筆界の位置をどう考えるか?測量の成果はどうだったか?、過去の図面はどうなっているのか?など大変細かい図面を用意する必要があります。
しかしながら上記の立会いができない場合でも位置を特定していただけるため非常に助かる制度です。申請は難しい書類のため私たち土地家屋調査士が行うケースが多いです。
しかしながら少なからずデメリットもあります。
1.何と言っても費用がかかること。(境界測量費用にプラスして数十万円程度)
2.筆界特定が完了するまで期間がかかること。(スムーズに行っても最低1年程度)
3.筆界特定の結果による境界杭設置ができないケースがある。(筆界特定の結果に納得いただけないこともあるため)
以上の点などを考慮して、筆界特定を申請するか他の土地を利用する方にシフトするかなど様々な場合を想定して解決していく必要があります。
また、筆界特定という言葉にあるように「境界」と「筆界」は同義ではなく異なる意味を持つ言葉です。(説明が難しいため詳しくは相談時にお答えします。)
そのようなことからも境界の測量に関することは私たち土地家屋調査士にご相談いただければと思います。
専門的な視点から的確にアドバイス、業務実施いたします。
さと事務所では、宗像市を中心として福岡県全域で分筆登記や地積更正登記をはじめ、土地の測量や登記の手続きを迅速・丁寧に対応いたします。まずは無料相談いただき、アドバイスを受けてみてはいかがでしょうか?
皆様のご連絡をお待ちしております。


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